鶴風顛末記(手術編)
こんばんは!院長の野木です。今回は前回に引き続き鶴風顛末記(手術編)です。今回はグロテスクな写真が出てくるため苦手な方はご注意ください。
手術日を決定してから以降、脾臓の腫瘤や腫瘍における治療法を教科書、文献、動画などを可能な限り勉強し、頭の中で何度も手術を実施したりと準備万端にしてはいたのですが、最悪の事態がどうしても頭をよぎり…💦 普段は手術を実施するにあたり懸念材料はあるにしても緊張することはなかったのですが、手術前日から緊張や不安で押しつぶされそうで…。
勤務獣医師の大野に手術を代わってもらうことも考えたが、この重役を背負わせるのは酷だと思い返す。自分の飼っている動物を自らの手で治してあげたいとの想いで獣医師になったことを思い出しながら、逃げたしそうになる自分を奮い立たす。こんなことを考えながら結局前日はあまり眠れず当日を迎えに得ることになりました💦
心を決め、鶴風に麻酔をかけお腹を開けてみると、脾臓腫瘤が想定していたよりも大きく、その上、大網という腸などを覆っている膜が脾臓にガッチリ癒着💦しており、悪い予感が頭をよぎる。腫瘤が大きく中々お腹の外に引っ張り出せず、その上腫瘤の一部が破れて出血し、お腹の中に腫瘍?をばら撒いてしまった?!可能性を考えてさらに焦る。一度手術を始めてしまった以上、後戻りは出来ないため、鶴風を助けたい一心で気持ちを立て直し、獣医師の大野、看護師の山田のサポートのおかげで何とか腫瘤を摘出することができました。大野先生、山田さん、ありがとう!!
つい先日導入した、VIO3(エルベ社)という最新の電気メスが大いに役立ってくれましたが、これがなかったら無事手術を終えれたかどうか…。VIO3を導入したタイミングで手術をすることになったのは、幸運でした。

手術が終わると、達成感と疲労でぐったり。。その日は私以上にぐったりした鶴風に付き添いながら病院で一夜を過ごしたのでした。(手術編 終)次回に続く…
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